気づいたらもう6度目？のインディアである。初めての訪問のときのようなドキドキ感はもはやまったくなく、学生時代を過ごした仙台が第二のふるさとだとしたらインドはもはや第三のふるさとだろうか。なんか日本よりやたらインド人多いなあ、という感覚である。 今までの滞在と違う点があるとすれ…… more ば、今回は会社の出張であるということである。 まあそこまで高いわけではないと思うが高級ホテルに泊まり、車で送迎され、インドの空気はほとんど吸わず朝から晩まで働く。もともとインド駐在を希望して入った会社なので、そのときから考えたら夢の第一歩、という感じだが、どうなんだろうね。日本でもインドでも働くということは変わらないし、やりたくないことに幻想を持つのはもうやめよう。 中でも一番辟易しているのは食事で、ホテルのビュッフェはバラエティはあるのだがなんだか呆けたような味がするのである。 まあビュッフェである時点でそんなにおいしいものではないことは保証されているようなものであるが面白いものもいくつかあった。 ムンバイのスペシャルティとして毎朝登場するのがDokla、Patla、Kandviというもの。Kandviに関しては、以前食べた日本人が作ったものの方が実際美味しかったけど、ホンモノが日常的に出てくる姿を見ると何とも言えないものを感じたりする。ドーサを目の前で焼いてくれるのはやっぱ楽しい。 あと今回はインドの会社の社食にも行くことができて、これはそこそこ楽しかった。そんなに豪勢ではないが毎日食べれるようなシンプルなべジ料理が中心で毎日違うものが出てくるらしい。 チョレにダルマッカニーにインゲンのサブジと豆尽くしであるが、飽きの来ない味。 毎日食べるのはやっぱごはんとみそ汁つきの定食。これは家庭とレストランの間にあるような食堂の味だろうか。 そしてその反対側にあるものといえば、バターチキンとナンである。 私も典型的な日本人かもしれないが、考えてみれば不思議なことはいっぱいあって、明確な理由を持ってしていることはどのくらいあるんだろうか。インド人はコンサバだが自我を持っていて多様な故他者には寛容である。日本人は新しいものを取り入れるが、自我がないＮＰＣのようなやつが多い。 別にいいんだけど、なぜ日本人はすぐにインドカレー屋に行くとバターチキンとナンと言い始めるのか？そして、食べ物でもなんでもコミュニティができてすぐマウンティング合戦になってしまうのか。そのあたりに全ての問題は隠れているような気がしていて、考えは尽きないのである。 なぜ上司に従ってお酒を飲まなくてはならないのか。なぜニュースは毎日芸能のゴシップで埋め尽くされているのか。物事の優先順位を自分で決めなくていいのか？一人は寂しいことだろうか。仕事ってのは、そんなに価値のあるものだろうか。なぜ非人道的な満員電車に詰め込まれても暴動を起こさないのか？ 自分は一生大人にはなれないんだと思う。まあムルグマッカニーも食べればうまいんだけどね。 close

なぜ日本人はすぐにインドカレー屋に行くとバターチキンとナンと言い始めるのか？