今回は「２０２１年大手外食チェーンのタイ料理メニュー」を振り返ってみたい。取り上げるのは、「牛めし松屋のマッサマンカレー」、松屋系のカレー専門店「マイカリー食堂のプーパッポンカリー」、とんかつ専門店「かつやの鶏ガパオのチキンカツ丼」の３つだ。まずは衝撃を隠せなかったというか、ナゾ…… more が謎めいたこちらの写真からー。こちらが、「マイカリー食堂のワタリガニ入りプーパッポンカレー」（※なぜか「カリー」ではなく「カレー」の商品名）。ワタリガニの姿には衝撃を受けたが、タイ料理の「プーパッポンカリー（ワタリガニ入りだとプーマーになる）」は、「カニと玉子のカレー粉炒め」なのだが、店内ポスターには「蟹とふわふわ玉子とじの絶妙な食感！。ピリッとした辛さの中にココナッツミルクでマイルドな味わい」となっていた。「ワタリガニ（プーマー）」は素揚げしてあるのか、大部分がどうにか、そのままかじって食べれる固さにひと工夫されていたほか、しっかりと「カニの中身」も味わうことができた。「玉子とじ」と紹介されていた「玉子」の部分に関しては、「刻んだ玉子焼きを後から混ぜ合わせたような不思議な食感」。カレー粉味はタイの味わいとはボタンを掛け違えているようにも感じたが、まずまずとも言え、これはこれでアリか。まあ、カレー専門店業態（※日本ではココイチに次ぐ第２位の店舗数）が、「プーパッポンカリー」の系統に果敢にチャレンジしてくれた姿勢は新鮮に映った。そして２０２１年のタイ料理トピックともいえるのが、「松屋のマッサマンカレー」だった。元々は前出の系列の「マイカリー食堂」で「マッサマンカレー」にチャレンジ（こちら）。これをベースに「松屋」の新メニューとなったものだろう。不思議だったのは２月２日に新発売され、期間限定展開だったはずが、なぜか９月２１日から再度「マッサマンカレー」が登場したことだ。２月に売り切れなかったのか、人気で９月にも再発売したのかその経緯は存じないが、「お客さんのご要望にお応えして再び登場します」と紹介されていた。タイ料理ファンからすれば、「松屋さん。年に２回も『マッサマンカレー』を発売してくれてありがとうー」という気持ちだが、「濃厚なココナッツミルクのコクと数種類のスパイスが香り立つカレールーに、鉄板でジューシーに焼き上げた鶏もも肉とじゃがいもをプラスしたゴロゴロ感たっぷりの新作カレーです。スパイシーな味わいは寒さ増す季節にも心が躍ります」というコンセプトで提供。味わい自体は無難な仕上げで、個人的にはもう少し「タイ料理」に寄せて欲しかった。タイでは欠かせない「ピーナッツ」「カシューナッツ」が不在だったこと。また、「タマリンド（マカーム）の酸味がないこと」などは次回があるならば、ぜひ改善して欲しい。（※昨今の鶏肉相場の上昇から、近くの再登場は厳しいかもー） 続きを読む close

２０２１年大手外食チェーンのタイ料理振り返り（松屋、マイカリー食堂、かつや）